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9月

住友化学園芸Presents ガーデンドクターのガーデン作業ワンポイント!住友化学園芸が月ごとの病気と害虫の予測をお知らせします。毎月の病害虫対策にお役立てください。

残暑は続きますが、そろそろ秋植え植物の準備が始まります。
この時期はチャドクガに要注意。植えつけ時には土の殺菌・消毒を忘れずに行いましょう。

■チャドクガ
毒毛に気をつけよう!

厳しい残暑が続き、半袖で出歩くことの多いこの時期、気をつけたいのがチャドクガ(茶毒蛾)です。名前の通り、茶の葉を食害するチョウ目の虫で、毒毛が生えた「ガ」の幼虫、つまり毛虫です。
春と秋、年2回発生し、ツバキやサザンカの生垣などでよく見られます。幼虫の間は群棲して、大きくなるにしたがい分散します。群棲している時に葉ごと剪定して取り除きましょう。毒毛は幼虫だけでなく成虫にもあり、産卵した卵にも毒毛が付着するので、成虫、幼虫、卵に触れるとかぶれます。毒毛は抜け落ちやすいので、チャドクガの生息地に近づいただけでも飛散した毒毛に触れ、気づかない間にかぶれてしまう場合もあります。
剪定の際は、長袖の作業服でゴム手袋を着用して行います。チャドクガに近づく作業を避けるには「ベニカJスプレー」のような庭木用で、散布液が遠くまで飛ぶタイプのスプレー剤を散布するとよいでしょう。万が一刺されてしまった場合は、患部をかかないようにし、すぐに皮膚科を受診してください。

チャドクガの退治は群生している時に

チャドクガの退治は群生している時に

■病気の予防に、土の殺菌・消毒を忘れずに!

これから秋冬の草花や野菜の植えつけ作業が始まります。植えつけの際には土壌の殺菌・消毒を忘れずに施しましょう。たとえば、ダイコン、ハクサイ、キャベツなどのアブラナ科だけで見られる「根こぶ病」は、根にコブができ、根を抜いてみて初めて気がつく病気です。
土中に存在する病原菌が根に感染し、発症するとコブに栄養を取られ、キャベツでは葉が巻かなくなるなどの生育不良の原因となります。連作障害の一種でもあり、毎年アブラナ科の野菜を育てている畑や、土壌が酸性になっている場合に発病しやすくなります。
対策は、アブラナ科以外の野菜をローテーションで植えるほか、植えつけや種まきのときに、石灰をまいて土壌酸度を中和しておくことをおすすめします。
前月も紹介した、土壌酸度を手軽に測定できる試薬「アースチェック液」で土壌の健康状態をチェックしてみましょう。「石原フロンサイド粉剤」(土壌殺菌剤)であらかじめ土を消毒しておくと、根こぶ病のほか、チューリップの葉腐病やユリの茎腐病など、広範囲の病害に予防効果があります。手軽に使える資材を活用して病気を予防すれば、園芸作業もますます楽しくなりますね。

アブラナ科の植物に発生する根こぶ病

アブラナ科の植物に発生する根こぶ病

過去の作業ワンポイントはこちら

気温の上昇に合わせてアブラムシの被害が広がる

5月に最も相談の多い害虫がアブラムシです。アブラムシは春から秋にかけて繁殖しますが、特に20~25℃の気温で最も旺盛に繁殖します。成虫は条件が良いと毎日数匹から十数匹の雌の幼虫を産み(卵胎生)、産まれた幼虫は10日前後で成虫になり、雌だけで幼虫をさらに産み続けて増殖していきます(これを単為生殖と言います)。
植物への被害は直接被害と間接被害があり、直接的な害は新芽や葉裏などに寄生して植物の汁液を吸って加害することです。小さな虫ですが、群棲して加害されることによるダメージは無視できず、生育が著しく悪くなり、美観も損なわれます。間接的な害はウイルス病を媒介することです。ウイルス病に感染した植物の汁液を吸った有翅(ゆうし:羽で飛ぶ)のアブラムシが次に健全な植物に移動して汁液を吸う時にウイルスが植物体に侵入することにより感染します。繁殖が旺盛なアブラムシの防除には長期間効果が続く家庭園芸用GFオルトラン粒剤などの浸透移行性剤がオススメです。

予防と早期発見が大切な「うどんこ病」

5月に相談の多い病気はカビ(糸状菌)が原因のうどんこ病です。小麦粉(うどん粉)をまぶしたようになる症状で、葉や花首に発生します。湿度が低いと繁殖しやすく、逆に雨が続くようなときには発生が少なくなります。アブラムシと同様で20~25℃程度の気温が最も発生に適しています。特に風通しの悪いところなどでは多発する傾向にあります。葉の表面が白いカビに覆われると光合成が阻害されたり、葉から栄養を横取りされたりするので生育不良になり、花が咲かない、野菜では食味が低下する、果実が肥大しない、ひどい場合には枯死するなどの被害があります。防除には手軽に使える殺虫殺菌剤のスプレータイプ、ベニカXネクストスプレーがオススメです。

■ナメクジ
夜の間に花弁や葉をかじる。這った跡を見つけたら出没の目印!

6月の梅雨時に最も活動が盛んになるのがナメクジです。
ナメクジは乾燥に弱く、日中は鉢底など湿っぽい場所に隠れています。日が暮れて暗くなってから活動するため見つけるのが困難です。
雑食性なので、いろいろな植物をかじりますが、特に植物の柔らかい部分、花弁、新芽や若葉を好んで食害します。咲いたばかりの花も被害にあいやすく、年1回しか咲かない洋らんなどでは大きなダメージとなります。特に幼苗期の被害は深刻で、苗そのものが食べられたり生育が止まったりすることがあります。
這った跡にナメクジ特有の粘液が残り、乾燥すると光って見えるため、加害場所にいなくても他の害虫の被害と区別できます。この粘液は水がかかると溶けてなくなります。
普段どこに隠れているかわからないナメクジには、誘い出し食べさせて退治するえさタイプの誘引殺虫剤ナメナイトがオススメです。

■黒星病
バラの葉に黒い斑点が出て、やがて葉全体が黄色くなってぱらぱらと落ちる。

6月の梅雨時に悩まされる病気が黒星病です。
黒星病の症状は、葉に黒いしみ状の斑点が生じます。斑点がだんだん大きく広がっていくと、やがて病斑部の周りから黄色く変色し落葉します。特にバラで被害が大きく、うどんこ病と並びバラの2大病害といわれます。
前年に被害にあった枝や落葉した葉の上で、病原菌(カビの仲間の糸状菌)が越冬し、翌春、雨滴のはね返りなどにより伝染します。そのため、気温20~25℃程度の比較的高温で雨が続く梅雨時に多発します。
落ちた葉はこまめに拾い処分して発生源をなくし、鉢植えの場合はなるべく雨に当たらないようにしましょう。マルチングをして、株元からの水のはね返りを防ぐと効果的です。また、なるべく発生する前に浸透移行する殺菌剤を散布して発生自体を予防するように心がけましょう。バラにはベニカXファインスプレーがオススメです。

■コガネムシ(成虫)
植物の葉を食害するコガネムシ

コガネムシは成虫、幼虫ともに植物に大きな被害をもたらす、やっかいな害虫です。7月は特に成虫による被害が多くなります。
成虫は果樹、落葉広葉樹や豆類の葉を、葉脈だけ残して網目状に食害します。外観が損なわれるのはもちろん、生育にも悪影響をおよぼします。バラの花にも群がって食害するので、要注意です。
種類によって異なりますが、成虫は5月ごろより現れ、メスの成虫は交尾後、土中に産卵します。幼虫の状態で越冬し、翌年の春先にはさなぎになります。7~8月ごろは産卵前で摂食量が多くなるため、この時期は被害が大きくなります。
成虫は庭木に潜んでいます。木をゆすると垂直に落下し、死んだふりをして、しばらくすると飛んで逃げます。発見したら、網などで素早く捕まえましょう。果樹などにつく成虫には水で薄めて使う殺虫剤のベニカ水溶剤、バラのコガネムシ成虫にはスプレータイプの殺虫殺菌剤ベニカXネクストスプレーでの防除がおすすめです。

■カミキリムシ
幼虫は幹の中をかじり植物に大きな被害を与える

カミキリムシは成虫、幼虫ともに植物の大敵です。成虫は樹皮をかじり食害します。幼虫は成虫よりも被害が大きくなるので注意が必要です。幼虫は「テッポウムシ」とも呼ばれ、1~2年間にわたって、枝や幹の中をトンネル状に食害します。樹勢が著しく衰え、枝や樹が枯れることもあります。
成虫は5~6月ごろに羽化し、主に新梢の樹皮を食害。その後、交尾をし、10日ほどで幹などに傷を付けて産卵を始めます。産卵期間は6~10月、最盛期は6~7月ごろです。庭でカミキリムシの成虫を見かけた場合は、数か所で産卵している可能性があります。地際に産卵することが多く、幼虫の侵入口からはおがくず状の虫糞が出るので、日ごろから観察しましょう。薬剤は水で薄めて使う殺虫剤、ベニカ水溶剤を複数回散布し、カミキリムシの成虫を先に防除します。樹幹に産卵された場合は、虫糞の出ている所が侵入口です。糞を取り除き、エアゾールタイプの殺虫剤園芸用キンチョールEを虫穴の中に噴射して、樹の中の幼虫を退治します。バラのカミキリムシ成虫退治には、スプレータイプの殺虫殺菌剤ベニカXファインスプレーがおすすめ。

■アリ
夏はアリの活動が活発に

アリは直接植物にダメージを与えることはないので、植物にとっての害虫ではありませんが、アリはアブラムシと共生関係にあります。アブラムシの排泄する甘い液体をアリが好むため、積極的にアブラムシを天敵から守ります。時には、屋内に侵入したり、庭で行列をつくったり、庭木の幹に巣をつくったりするので、「不快害虫」と呼ばれることもあります。庭の芝生にも巣がつくられやすいので注意が必要です。大多数のアリは巣内で生活しているので、巣ごと退治するのがポイント。巣の中のアリまで退治したい場合は、エサとして持ち帰らせ、食べさせて退治する顆粒タイプの殺虫剤アリアトールを巣の周りや通り道に散布します。庭の芝生には水性タイプで芝生でも安心して使えるアリアトールシャワー巣ごと退治、見つけたアリをすぐ退治したい場合は直接かけるアリアトールエアゾール、建物などへの侵入防止用には地面に帯状に散布するアリアトール粉剤がおすすめです。

■カメムシ
果実などの作物を害する

カメムシは、別名「クサムシ」や「ヘコキムシ」と呼ばれるように、触れると特有の悪臭を放つ害虫です。種類は多く、大きさ、形態、体色もさまざまですが、園芸作業中によく見かけるのはチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシなどです。春先から活動を開始し、年に1~2回発生します。ストローのような形の口器を植物に挿して吸汁します。ナシ、ブドウ、トマトやピーマンなど果実の被害が目立ちます。熟していない若い果実では、吸汁された部分がでこぼこになったり、変形したり、落果することもあります。熟した果実ではその部分が腐敗し、食べると異臭がします。コアオカスミカメにナスの新芽が加害されると、茎が曲がったり、新葉が奇形になったり、生育も悪くなります。エダマメなどの豆類もよく被害を受け、さやが吸汁されると実の入りが悪くなります。薬剤ではベニカ水溶剤ベニカベジフル乳剤が効果的ですが、一度の散布では退治は難しく、作用性の異なる殺虫剤を代わる代わるに散布すると効果的です。目安として、カメムシの発生に合わせてベニカ水溶剤を散布し、2~3週間後にベニカベジフル乳剤を散布すると効果的です。

■チャドクガ
毛に毒を持つチャドクガに注意!

チャドクガは本州以南の各地に生息する毛虫で、チャノキ、ツバキ、サザンカなどツバキ科の葉に発生します。
4~5月、8~9月頃の年2回発生し、ふ化した幼虫は葉裏に群棲して葉を食害します。庭木では葉が一枚も残らないほど食害されることもあり、生育が悪くなったり、美観が著しく損なわれたりします。
また、チャドクガは人間にも害を及ぼします。小さな毒針毛(どくしんもう)と呼ばれる毒毛を持っており、直接触れたり、飛んできた毒毛が皮膚につくと赤い発疹が出てかゆくなります。個人差はありますが、完治するまで2週間ほどかかります。庭木の手入れをしていて知らないうちに触れて発症することもあるので注意が必要です。
防除は発見次第すぐに行います。毒毛に触れないようにするためには、幼虫ごと葉や枝を切り取って取り除いたり、割り箸などで取り除いたりするよりも、薬剤を散布しましょう。薬剤散布で駆除しても葉や枝に毒毛は残ることがあるので、十分注意してください。チャドクガに適用のあるベニカJスプレーはジェットトリガーで、高い所や近寄りたくない害虫を遠くから狙い撃ちできます。

■オオタバコガ
野菜の実や花の蕾を食害するオオタバコガ

オオタバコガは蛾の仲間で幼虫が植物を食害します。幼虫の発生は8〜9月にピークを迎えますが、高温と乾燥を好み、夏期が高温で雨が少ない年に多く発生する傾向にあります。
家庭園芸でつくられるトマトやナス、ピーマンなどを好んで食害します。トマト・ピーマンの果実や茎、カーネーションやバラの蕾に穴をあけて潜り込み、中身を食べるので、食用に適さなくなります。また、枝の中が食害されると、食害部分より上が枯れるため、花が咲かない、実がならないといった症状が出て、被害はさらに大きくなります。成虫は1卵ずつ産卵するので、幼虫が集団で発生することはありませんが、一か所に留まらず移動しながら次々に食害するため、発生数が少なくても被害は大きくなります。
果実の中まで侵入し食害されると薬剤が効かないので、食害された果実は取り除きます。果実に侵入される前の若齢幼虫の退治はもちろん、大型幼虫対策にはオオタバコガにも適用のあるベニカXネクストスプレーが効果的です。

■アオムシ
ハボタンやストックなども注意

チョウ目の幼虫のうち、体が長い毛で覆われておらず緑色のものを総称してアオムシと呼びますが、身近でよく知られているのがモンシロチョウの幼虫です。
アオムシは、キャベツやコマツナなどのアブラナ科の野菜の大敵ですが、これから見ごろを迎えるストックやハボタンなども食害されることがあります。若齢幼虫は、葉裏から食害して葉に小さな穴をあけます。幼虫が大きくなると、葉の裏と表を食害して株全体をボロボロにします。
対策は早期発見、早期防除が基本です。モンシロチョウが飛びまわっていれば、すでに産卵からふ化し、食害が始まっている可能性があります。発見のポイントとしては、葉に穴があいたり、虫フンが落ちていたりするので、葉の表裏をくまなく観察し、幼虫を箸などで取り除きます。幼虫が大きくなると植物への被害が大きくなるばかりか、薬剤も効きにくくなります。薬剤を散布する場合は、キャベツやコマツナには天然殺虫成分のパイベニカVスプレーがおすすめです。ストックやハボタンに発生したアオムシにはオルトラン水和剤を散布します。10月の若齢幼虫時であれば、被害も少なく簡単に退治できます。

■ヨトウムシ
夜間に葉をバリバリ食べる夜行性「夜盗虫」

漢字では「夜盗虫」と書きます。読んで字のごとく夜行性で、日中は土中や茂みに隠れて、夜になると活動します。ヨトウガというガもいますが、仲間のハスモンヨトウやシロシタヨトウなども含め、夜間活動して葉を食害する種類を総称してヨトウムシと呼び、食害するのは幼虫です。
ヨトウムシは雑食性で食欲旺盛、パンジーやビオラ、マーガレットやプリムラ、ガーデンシクラメンなど、庭のさまざまな植物の葉だけでなく、花弁や蕾の柔らかい部分まで食害します。ときには葉脈だけ残して食べつくし、キャベツやハクサイなどの野菜では食用部分がなくなってしまうこともあります。大発生すると夜間に食害する音がガサガサと聞こえてくるほどです。
対策は早期発見、早期防除が大切です。ヨトウムシは大きくなると、昼間は土中や落ち葉の下に隠れてしまうので発見するのが難しいですが、卵からふ化直後は、若い幼虫が葉裏に群棲しているので、そのタイミングで防除するのがポイントです。
薬剤は、キャベツやハクサイなどの野菜類には天然成分のSTゼンターリ顆粒水和剤、パンジー、ビオラ、マーガレットやプリムラ、ガーデンシクラメンをはじめとした庭の植物には、幅広い植物に適用のあるオルトラン水和剤がおすすめです。

■ネキリムシ
名前は「根切り」だけど本当にかじっている場所は?

パンジーやビオラなど、昨日までは元気だった苗が翌朝、地際でポッキリ折れたように倒れていたら、ネキリムシ(根切虫)の仕業かもしれません。ネキリムシとは、カブラヤガやタマナヤガというヤガ(夜蛾)の幼虫の総称です。幼虫の状態で土の中で越冬し、関東以西の暖かい地方では早春から活動し始め、年3~4回発生します。夜行性なので、昼間は土の中に潜んでいます。
食害されると、一見根を切られたように見えるので、ネキリムシと呼ばれていますが、実際に食害するのは地際の茎の部分です。夜間に地表へ出てきて食害します。茎がかじられ、あるいは食い切られるので、植物への被害が大きく、倒伏や枯れることもあります。被害を受けた植物の周囲の土中に潜んでいるので、数cm程度掘れば、簡単に発見できます。見つけたらつまんで取り除きます。殺虫剤を使う場合は、直接殺虫剤を散布して退治することは難しいので、誘引殺虫剤のネキリベイトをまいておき、おびき寄せて殺虫剤を食べさせ退治します。苗の購入時など、植物を入手した時点で、すでに鉢土に潜んでいる場合もあるので、症状に気づいたら早めに対処しましょう。

■根こぶ病
アブラナ科の野菜の根に「こぶ」ができて生育が悪くなる病気

根こぶ病は、キャベツ、ハクサイ、ダイコンなど、アブラナ科の野菜特有の土壌病害です。その名の通り、根にこぶができる病気です。こぶに栄養を取られてしまうため、生育が悪くなり、下葉がしおれたり、下葉の色が薄くなったりします。また、キャベツやハクサイが結球しないといった生育不良を引き起こします。根こぶ病の休眠胞子がある土壌に、アブラナ科の野菜を植えると、発芽した根こぶ病菌が根に感染し、こぶや変形を生じさせます。キャベツの場合、夏どり栽培で6~8月、秋冬どり栽培で9~11月ごろに多発します。18~25℃で発病しやすく、土壌が過湿状態になると、さらに感染が広がりやすくなります。
発生を抑えるポイントは、アブラナ科以外の作物と輪作すること、土壌の排水性をよくすることです。また、土壌のpH値が酸性に傾いていると発生しやすいので、酸性の土壌では石灰を施用して土壌pH値を6.5以上にすると発生しにくくなります。また、タネまきや苗の植えつけ前に、土壌の殺菌消毒として、粉タイプの殺菌剤石原フロンサイド粉剤を土に混ぜておきます。石原フロンサイド粉剤は、チューリップやユリの球根を植えつける際にも、土壌殺菌に使えます。

■カイガラムシ
植物の美観を損ね、病気も誘発するやっかいな害虫

草花、花木、庭木、果樹など多くの植物に寄生する害虫で、400種以上が確認されています。成虫時に脚が退化して葉や枝に固着する種類と、成虫になっても歩き回る種類がいます。
カイガラムシが付着すると、吸汁されて植物の生育に悪影響をおよぼします。寄生数が多いと新梢や新葉の出方が悪くなったり、枝枯れを起こすこともあります。さらに、カイガラムシの排泄物を栄養源とする「すす病」が繁殖して葉が黒くなります。美観を損ねるだけではなく、植物にとって大切な光合成が妨げられ生育が悪くなります。また、枝などの寄生場所にビロード状の物が付着したように見える「こうやく病」を誘発する原因にもなります。
カイガラムシは殻をかぶったり、ロウ物質で覆われていたりするため、退治の難しい害虫の1つです。歯ブラシなどでこすり落としても退治できますが、葉や茎を傷つけないように注意しましょう。薬剤を使用する場合は、速効性と浸透移行性の成分の混合剤でカイガラムシの幼・成虫を退治できるカイガラムシエアゾールがおすすめです。

■べと病
タマネギのべと病は植えつけ時(12月)と生育初期(3月)の消毒がポイント

べと病は、タマネギやキュウリなど幅広い野菜に発生する病気で、イングリッシュローズやハイブリッド・ティー、ミニバラなどの植物にも発生します。はじめは葉に淡黄色をした境界のはっきりしない小さな斑点ができ、症状が進むにつれ、拡大して淡褐色に変わります。キュウリでは葉脈と葉脈の間に囲まれた部分にも症状が現れます。角形で黄褐色のステンドグラス状の病斑が出て、葉裏にはカビが生えます。症状は主に下葉からみられ、徐々に上の葉に広がります。
病斑は古くなると黄褐色から灰白色となり、近くの病斑同士がつながって、1枚の葉全体に広がることもあります。このような病葉は晴天が続くと乾いてパリパリになり、雨が続いて湿度が高いとベトベトします。夏から秋にかけて、タマネギ畑でべと病が発生すると、雨水などで土中の卵胞子が伝搬され、あっという間に畑中の株が全部枯れてしまうということもあります。
べと病を予防するためには、密植を避け、排水をよくして過湿にならないように注意します。また、畑では敷きワラやビニールマルチで土壌からの感染を少なくすることで発生を抑えられます。バラ、キク、ヒマワリ、カーネーションは蒸れを防ぎ風通しをよくします。
薬剤で防除する場合は、タマネギやキュウリなどの野菜にはGFワイドヒッター顆粒水和剤がおすすめです。タマネギでは12月ごろの植えつけ時と3月ごろの生育初期の2回散布が有効です。バラ、キク、カーネーションにはサンケイエムダイファー水和剤がおすすめです。べと病は主に葉の裏表にある気孔から侵入するので、どちらの薬剤散布も葉の裏表にまんべんなく行うことが大切です。

■展着剤って何?

マサキやアベリアの生け垣や庭など、広範囲の薬剤散布には、水で薄めて使う殺虫剤や殺菌剤が経済的です。
水で薄めて使う殺虫剤や殺菌剤には、必ず展着剤を加えて使いましょう。
展着剤には、次のような働きがあります。

(1) 葉に薬剤を付着させる
たとえば、ツバキのようにツルツルした葉に水をかけると、水ははじかれ、そのまま葉先から流れ落ちます。それは薬剤でも同じです。薬剤散布のときは散布液に展着剤を加えておくと、葉の表面に薬剤を付着させやすくなります。

(2) 水と薬剤を混ざりやすくする
水和剤は水に溶けないため、よくかき混ぜたつもりでも薬剤が水の中で均一になっていない場合があります。さらに、希釈液をしばらく放置しておくと粒子が沈殿してしまいます。展着剤を加えることで薬剤の粒子が水の中で均一に分散し、また沈殿も起こりにくくなります。
展着剤の使用量は、例えば「ダイン」の場合は、散布液1ℓ当り0.1~0.3mℓで、5~6滴程度です。

■水で薄める薬剤の希釈液の作り方

薬剤にはスプレー剤やエアゾール剤など、そのまま使用できる薬剤もありますが、ベニカ水溶剤などの水溶剤、乳剤、水和剤といった薬剤は水で薄めて希釈液を作る必要があります。
調剤容器等に汚れやごみがついていると、散布器具の詰まりや故障につながるため、清潔なものを使用してください。希釈液の正しい薄め方の手順は、以下の通りです。

(1) 希釈する水を用意します。水で薄めた散布液は取り置き保存ができないので、散布する分だけ量って用意し、使いきるようにします。
(2) 薬剤を混ぜる前に、まずは展着剤を水に入れよく混ぜておきます。
(3) 次に薬剤を混ぜますが、それぞれの薬剤によって希釈する倍率が異なるため、商品ラベルに記載されている適正な倍率を確かめてから、適量を水に入れてかくはん棒(割り箸でも可)でよく混ぜます。たとえば、希釈倍率が1000倍の場合は、水1ℓに対し1mℓが適量です。
(4) よく混ぜた希釈液を噴霧器やスプレーボトルなどに移したら完成です。
もし、殺虫剤と殺菌剤など2種類以上の薬剤を混ぜて使いたい場合は、「液剤」「乳剤」「水溶剤」などの水に混ざりやすい薬剤を先に加え、「水和剤」「フロアブル剤」など水に混ざりにくい薬剤を後から加えてください。
剤型の区分は、スミチオン乳剤、ベンレート水和剤など商品名や農薬登録番号付近に剤型表記が記載されています(例:STダコニール1000〈TPN水和剤〉)。作った散布液は植物全体に葉裏まで含めてまんべんなく散布ムラの無いようしっかりと散布してください。

水で希釈して使う原液タイプの薬剤は種類も多く、庭や生け垣など広範囲の散布におすすめです。

詳しくは総合ガイドブックをご覧ください

■ハダニ
暖房の効いた室内では観葉植物でハダニが増殖

ハダニは昆虫ではなく、クモに近い仲間で、よく見かけるカンザワハダニやナミハダニなどいずれも成虫で体長が0.5mm程と非常に小さく、おもに植物の葉裏に寄生して吸汁します。数が少ないうちは見つけにくいですが、数が多くなってくると吸われた部分の葉緑素が抜けて、葉の表面に針先でつついたような白い小斑点が生じます。この時点でようやく被害に気がつくことが多いです。
被害が進行するにつれて白くカスリ状になって葉色は悪くなり、草花や野菜では落葉して枯れることもあります。庭木などでは枯れることはありませんが生育が悪くなり、やがてクモの巣状の糸でおおわれてしまいます。
高温乾燥を好むハダニは、屋外では梅雨明けから9月ごろにかけての夏場に繁殖が旺盛で、植物の被害も増えます。室内で観葉植物を育てている場合は、暖房が効いて暖かく乾燥している冬場にも増殖します。
水に弱いので、ときどき霧吹きで葉水をすると寄生数を減らすことができますが、室内や雨の当たらない軒下などの植物は被害の進行が速く、特に注意が必要です。薬剤を使用して退治する場合は、ハダニの専門薬「バロックフロアブル」がおすすめです。応急処置的に使用する場合は「ベニカXファインスプレー」もおすすめです。

■灰色かび病
低温で湿度が高いと発生しやすい灰色かび病

灰色かび病は文字通り、灰色のかびでおおわれる病気です。花弁に水滴がにじんだような跡がつき、白い花では赤い斑点、色のついた花では白い斑点が多数生じます。病気が進行すると花が褐色に変色して腐り出し、やがて灰色のかびにおおわれます。また、灰色かび病は寄生範囲が広く、ほとんどの植物で発生します。植物が生きていても枯れていても増殖することのできる、とてもやっかいな病気です。
低温多湿の状態で発生しやすくなります。屋外では、春先から梅雨、秋口から冬の初めごろの、気温がやや低く雨が多く湿度の高い、日照が不足しがちな時期に多く発生します。室内の場合は、冬にあまり日の当たらない部屋や玄関などで育てていると低温多湿になりやすく、シクラメンやプリムラなど冬に咲く植物で多く発生します。
発生を防ぐには、水のやり過ぎに注意し、できるだけ風通しを良くします。病原菌は害虫の食害痕やしおれた花弁のほか、チッ素過多により軟弱に育った植物組織などから侵入します。咲き終わった花をこまめに摘み取り、肥培管理を適切にすることでも予防できます。薬剤を使用する場合は「ベニカXファインスプレー」がおすすめです。

■コナガ
アブラナ科の野菜が狙われる!葉裏を削るようにかじるコナガ

キャベツなどのアブラナ科野菜の表皮が透けたように見えたら、それはコナガという蛾の幼虫の仕業かもしれません。カーネーションやストックなど草花も被害に遭うことがあります。
コナガの幼虫は体長1㎝未満のイモムシで、色は少し透き通ったような緑色をしています。アブラナ科野菜の葉裏に潜んでおり、葉裏から円形または不規則な形に葉肉だけを食害し、葉表の表皮を残すので、葉が透けて見えます。多発すると、葉全体が白っぽくなり、株の生育が衰えます。キャベツで発生が多くなると結球内部にも食入してきて被害が大きくなります。発生は春と秋に増えますが、気温が上がり、暖かいと3月からでも発生します。
防除は早期発見、早期退治が基本です。葉の裏表をよく観察して、幼虫を箸で取り除くなどします。畑であれば、ウネに寒冷紗をかけて産卵を防ぐのが有効です。薬剤で退治する場合は、コナガは葉裏にいて直接薬剤がかかりにくいので、根から吸収して植物全体に薬効が行きわたる(浸透移行性)タイプの殺虫剤「オルトラン粒剤」がおすすめです。

■菌核病
春先の比較的低温で雨が続くようなときに多発する菌核病

菌核病はキャベツで発生しやすい病気の1つで、主に茎に発生し、フリージアやストックなど草花にも症状が見られます。茎の枝分かれしている部分から発生することが多く、水浸状の病斑が拡大して茎を取り巻くようになると、病斑部から上の茎葉はしおれて枯れてしまいます。さらに症状が進むと、病斑部は褐色から黒色に変色し、やがて白い綿状のカビに覆われ、最後は黒いネズミの糞状の菌核が形成されます。キュウリやナスでは果実にも発生します。またイチゴやミカンの果実では、がくの付近に発生することが多く、茎の場合と同様の症状になります。
3~5月と9~11月、気温が20度を下回る季節や雨が続くような比較的低温で多湿のときに多く発生します。病原菌は、地面に落ちた菌核で越年します。たとえばキャベツの菌核病の場合は、土壌中での寿命は2~3年と言われます。菌核は土の中で長期間生きるので、発生した場所では連作を行わないようにします。また、天地返しをして土中深くに病原菌を埋めるのも有効です。
薬剤を使用する場合は、キャベツの場合、土に混ぜ込むだけで病気を予防する「フロンサイド粉剤」や直接キャベツの葉に散布する「ベニカXネクストスプレー」、ストックの菌核病には「家庭園芸用トップジンMゾル」がおすすめです。

■コガネムシ幼虫
バラ、庭木、草花、野菜などの根をかじるコガネムシ幼虫

コガネムシは成虫、幼虫ともに植物をかじる害虫です。成虫はおもに果樹などの落葉広葉樹の葉を葉脈だけ残して網目状に食害したり、バラの花びらを食べつくしたりします。一方で、この時期に発生する幼虫は土の中にいて、植物の根を食害します。根を食害されると養分の吸収ができなくなって生育が悪くなり、小さな苗はすぐに枯死してしまいます。大発生すると、苗だけでなく樹木でも枯れてしまうことがあります。土の中に潜んでいて発見することが難しく、植物が大きなダメージを受けてからようやく被害にあったことに気付くので非常にやっかいです。
幼虫は2~3cm程度で、頭部が黒や茶系で体色は乳白色、U字形の状態で土中に生息します。暖かい時期は比較的地表面近くで活動していますが、寒くなるにつれ地中深くもぐるようになります。畑を耕したり、鉢土を取り除いたりした時などに発見しやすく、幼虫を見つけた場合はすぐに取り除きます。あとで退治しようとして土の上に集めておくと、あっという間に逃げて土の中に隠れてしまいます。
防除薬剤としては、バラやベゴニアには「オルトランDX粒剤」を株元の周りにまくのがおすすめです。野菜苗は植えつけ前や植えつけ時に「サンケイダイアジノン粒剤3」を土に混ぜておきます。被害にあってからでは植物がダメージを受けるため、予防的にまいておくことがポイントです。

■ごま色斑点病
カナメモチの葉に斑点。その後、ぱらぱらと落葉していく

ごま色斑点病は、生垣などで使われるカナメモチの葉によく発生する病気です。はじめに葉に小さな斑点が多数生じ、やがて病斑の周辺がぼやけた紫から赤色になります。かなり目立つ病斑なので発病すればすぐにわかります。そのまま放っておくと症状が進行し、激しく落葉して葉が無くなることもあります。また、雨水などにより伝染するので梅雨の時期など、雨が多くなると被害も広がりやすくなります。
一度多発すると、毎年繰り返し発生するため、早めに発病葉を見つけて処分することが大切です。落ち葉は、株元に放置すると翌年の発生源になるので取り除きます。病原菌は冬期には若枝などで越冬するので、休眠期に病枝を剪定除去することも重要です。薬剤散布は「GFベンレート水和剤」がおすすめです。

■アブラムシ
ウイルス病、すす病、アリが寄ってくるのも全部アブラムシのせい?!

アブラムシはセミの仲間で、花壇のパンジーやペチュニア、畑ではソラマメや菜の花、キュウリなど、果樹ではウメやミカン、花木ではバラなど、様々な植物の汁を吸う害虫です。繁殖力がおう盛で、「単為生殖」するため、メスが1匹いればどんどん増えます。しかも「卵胎生」といって、卵はおなかの中でふ化させて、幼虫を産みます。増えすぎると今度は翅の生えた幼虫が生まれ、新しいエサを求めて飛んで移動します。
二次被害も引き起こします。吸汁の際にウイルス病を媒介したり、排泄物が葉に付着し、そこにカビが生えて真っ黒なすすに覆われたようになる「すす病」を誘発したり、また高濃度の糖分が含まれている排泄物に(なめると甘いです。別名「甘露」とも呼ばれます)、アリがなめに寄ってきたりします。
アブラムシは単に植物の汁を吸う害虫だけでなく、このような二次被害も引き起こすのです。
アブラムシは黄色が好きです。実際、アブラムシがつきやすい植物には黄色い花が咲くものが多く、この性質を利用して、黄色い粘着テープなどを畑の隅につけておくと、テープにアブラムシが付着するので、発生をいち早く察知することができます。防除には、土にまくだけでアブラムシの予防効果が約1カ月続く「ベニカXガード粒剤」がおすすめです。

■うどんこ病
うどんこ病は1つじゃない?!

うどんの粉をまぶしたように葉が白いカビに覆われている様子から、「うどんこ病」と呼ばれる植物の病気です。植物の病名は見た目で名づけられているものが多いですが、実は、うどんこ病は一種類ではなく、多くの種類があります。植物によって菌の種類が異なり、たとえば、バラの花首が真っ白になるうどんこ病はバラにしか発生しません。一方、キュウリの葉に広がるうどんこ病はカボチャにも発生しますが同じウリ科のスイカには伝染しません。
うどんこ病の原因菌はカビ(糸状菌)なので、ある程度の温度と、菌糸を伸ばして繁殖するための水分が必要ですが、増えるときには風で胞子を飛ばすので、比較的乾燥した時期に発生しやすくなります。このため、日中はカラっと晴れて暖かく、夜は気温が下がり夜露で葉が濡れるような初夏や秋口がうどんこ病の発病適期です。防除には「ベニカXネクストスプレー」がおすすめです。

■ナメクジ
梅雨といえばナメクジ。その対処法は?

園芸で梅雨といえばナメクジの被害が増える時期です。ナメクジは殻を持たない陸生の貝の仲間で、夜行性でジメジメしたところを好むので、昼間は植木鉢やプランターの下でじっとしており、雨降りの日や夜にはい出て、葉っぱや花びらをモリモリ食べます。ナメクジのはったあとはテカテカとした跡が残るので、犯人は一目瞭然です。
「ナメクジ退治には塩をまくとよい」といわれることがありますが、植物に塩がかかるとしおれてしまうので、一般的にナメクジ退治には使わない方が無難です。
ナメクジは雑食性でさまざまな植物をかじりますが、比較的やわらかい植物を好みます。葉や花弁がやわらかい草花、キャベツ、レタス、ハクサイ、イチゴの果実などが狙われやすいです。これらの植物をナメクジ被害から守るには、おびき寄せ、食べさせて退治する誘引殺虫剤の「ナメナイト」がおすすめです。

■追肥
夏野菜の追肥の季節です。

梅雨は気温が上昇し、雨量も多くなり、春に植えつけたトマト、キュウリ、ナスなどの夏野菜がグングン育ち始める時期です。植物が大きくなるに従って「栄養=肥料」もたくさん必要になってきます。肥料やりの種類には植えつけ時、初期の生育を促すための「元肥」と、植物がドンドン大きくなって元肥だけでは足りない肥料分を補うための「追肥」があります。花芽がちらほらとつき始め、一番花が開花したころを目安にシーズン最初の「追肥」をするとよいでしょう。
一般に肥料を形状で大きく分けると、固形の粒状肥料と液状の液体肥料があります。プランターなどには、元肥には粒状肥料を土に混ぜ込んで使い、追肥には液体肥料を水に溶かしてジョウロでまく使い方もありますが、面積の広い畑や花壇などで液体肥料をジョウロで追肥するのは大変です。そんなときは、元肥にも追肥にも使える「マイガーデン粒状肥料」がおすすめです。ばらまくだけですぐ効いて効果も約1年間と長く続きます。

■タバコガ
果実に穴をあけるイモムシ

梅雨明けと同時に、本格的な夏到来! 家庭菜園では夏野菜の収穫が始まります。春に定植したトマト、ミニトマト、ナス、ピーマン、シシトウなど、夏野菜の果実が育ち、そろそろ収穫しようとしたら果実に穴があいていたり、中にイモムシがいたり。そんな悲しい経験をした方も多いのでは?
果菜類において、果実の中に潜り込んで食害するイモムシはタバコガの仲間です。特に被害が大きいのはオオタバコガと呼ばれる種類で、夏野菜以外にもイチゴ、バラ、カーネーションなどさまざまな植物の果実や蕾、ときには茎の中までも食害して穴をあけます。気がついたときには果実の中に入り込み、野菜や花を台無しにしてしまうので厄介な害虫です。そうなる前に、発生前の予防が大切。そこでおすすめは「STゼンターリ顆粒水和剤」。イモムシ専用の殺虫剤で、天然成分を使用し、環境への影響も少なく、有機JAS規格(オーガニック栽培)で使用可能です。自然界にいる天然微生物(B.t.菌)がつくる有効成分がアオムシ、ヨトウムシ、ハマキムシなど、チョウ目害虫に効果を表します。

■乾燥対策
乾きやすい培養土の乾燥対策

梅雨が明けると一転、暑い日が続く夏がやってきます。人が暑さで「夏バテ」するように、植物もこの時期「夏バテ」することがあります。植物体の90%は水分なので、高温乾燥になりやすいこの時期は、水不足でしおれてしまうことがあります。もちろん、すぐに水をあげれば回復しますが、しおれ過ぎてしまい、回復できるギリギリの状態を超えてしまうと、回復できなくなってしまいます。
また鉢植えでは極端な乾燥と湿潤を繰り返すと土が固くなり、ひび割れができ、水の通り道、いわゆる「水みち」ができてしまいます。しっかりと水やりをしたつもりでも、「水みち」から水が抜けて、鉢土に十分行き渡らなくなることもあります。
水みち対策にはモイスト成分の働きで使うたびに水の浸透性を改善し、用土の保水性を高める機能性をプラスした液体肥料「マイガーデン液体肥料」がおすすめです。

■カメムシ
草花や果実、野菜を加害する

この時期、窓を開けていると、よく、カメムシが家の中に飛び込んできます。家屋への浸入は網戸などで防げますが、さまざまな植物を吸汁するカメムシは薬剤での退治が有効です。この時期よく目にするのはエダマメにつく緑色の「アオクサカメムシ」、ピーマンにつく幼虫は白っぽく、成虫になると茶色くなる「ホオズキカメムシ」、ウメやミカンにつく茶色い「クサギカメムシ」などです。いずれも野菜や果樹の実の汁を吸って生育に悪影響を与えるだけでなく、刺激するとカメムシ特有の臭いニオイを出すので、見かけたら早めに退治するのが基本です。
薬剤を選ぶときのポイントは対象作物の記載があること。きちんと確認して正しく散布しましょう。エダマメ、ピーマン、ウメ、ミカン、ナス、キュウリ、カンキツにつくカメムシ退治には「ベニカ水溶剤」がおすすめです。

■土壌酸度を測っていますか?
秋植え野菜や草花の植えつけ前には土壌の健康チェックを!

水やりも肥料もきちんと管理したのに、「なぜかうまく育たない」と思った方も多いのではないでしょうか。
それは土壌の酸度が原因かもしれません。一般的に栽培に適した土壌酸度は弱酸性~中性といわれていますが、植物の種類によって、その適正値には違いがあり、土壌の酸性とアルカリ性のバランスがくずれると、病気が発生しやすくなります。
たとえば、8月下旬~9月は「秋ジャガイモ」の植えつけシーズンです。ジャガイモを収穫したら、表面にでこぼこの斑点ができていることがあります。そんなときは「そうか病」の疑いがあります。
「そうか病」は放線菌による土壌病害の1種で、ニンジンやダイコン、ゴボウなどの根菜類にも病状が現れます。発病によって収量が減ることはありませんが、重症化すると、でん粉含量が健全なイモに比べて著しく低下し、でん粉の品質に悪影響をおよぼして食味が悪くなります。ジャガイモの発病を予防するには「石原フロンサイド粉剤」を植えつけ前に土壌混和します。
この「そうか病」はジャガイモの連作、土壌の乾燥などのほか、石灰をまきすぎて土壌酸度がアルカリ性に傾くことでも発生しやすくなります。
また、アブラナ科の植物に発生する根こぶ病、ネギの白絹病などは、酸性土壌で発生しやすくなるので、石灰をしっかりまいて酸度を調整する必要があります。そんな気になる土壌酸度を手軽に測定できる試薬が「アースチェック液」です。作物が元気に育たないと思ったら、「アースチェック液」で土壌の健康チェックをして、植物の好む酸度に合った土で育ててみましょう。

  • 気温の上昇に合わせてアブラムシの被害が広がる

    5月に最も相談の多い害虫がアブラムシです。アブラムシは春から秋にかけて繁殖しますが、特に20~25℃の気温で最も旺盛に繁殖します。成虫は条件が良いと毎日数匹から十数匹の雌の幼虫を産み(卵胎生)、産まれた幼虫は10日前後で成虫になり、雌だけで幼虫をさらに産み続けて増殖していきます(これを単為生殖と言います)。
    植物への被害は直接被害と間接被害があり、直接的な害は新芽や葉裏などに寄生して植物の汁液を吸って加害することです。小さな虫ですが、群棲して加害されることによるダメージは無視できず、生育が著しく悪くなり、美観も損なわれます。間接的な害はウイルス病を媒介することです。ウイルス病に感染した植物の汁液を吸った有翅(ゆうし:羽で飛ぶ)のアブラムシが次に健全な植物に移動して汁液を吸う時にウイルスが植物体に侵入することにより感染します。繁殖が旺盛なアブラムシの防除には長期間効果が続く家庭園芸用GFオルトラン粒剤などの浸透移行性剤がオススメです。

    予防と早期発見が大切な「うどんこ病」

    5月に相談の多い病気はカビ(糸状菌)が原因のうどんこ病です。小麦粉(うどん粉)をまぶしたようになる症状で、葉や花首に発生します。湿度が低いと繁殖しやすく、逆に雨が続くようなときには発生が少なくなります。アブラムシと同様で20~25℃程度の気温が最も発生に適しています。特に風通しの悪いところなどでは多発する傾向にあります。葉の表面が白いカビに覆われると光合成が阻害されたり、葉から栄養を横取りされたりするので生育不良になり、花が咲かない、野菜では食味が低下する、果実が肥大しない、ひどい場合には枯死するなどの被害があります。防除には手軽に使える殺虫殺菌剤のスプレータイプ、ベニカXネクストスプレーがオススメです。

  • ■ナメクジ
    夜の間に花弁や葉をかじる。這った跡を見つけたら出没の目印!

    6月の梅雨時に最も活動が盛んになるのがナメクジです。
    ナメクジは乾燥に弱く、日中は鉢底など湿っぽい場所に隠れています。日が暮れて暗くなってから活動するため見つけるのが困難です。
    雑食性なので、いろいろな植物をかじりますが、特に植物の柔らかい部分、花弁、新芽や若葉を好んで食害します。咲いたばかりの花も被害にあいやすく、年1回しか咲かない洋らんなどでは大きなダメージとなります。特に幼苗期の被害は深刻で、苗そのものが食べられたり生育が止まったりすることがあります。
    這った跡にナメクジ特有の粘液が残り、乾燥すると光って見えるため、加害場所にいなくても他の害虫の被害と区別できます。この粘液は水がかかると溶けてなくなります。
    普段どこに隠れているかわからないナメクジには、誘い出し食べさせて退治するえさタイプの誘引殺虫剤ナメナイトがオススメです。

    ■黒星病
    バラの葉に黒い斑点が出て、やがて葉全体が黄色くなってぱらぱらと落ちる。

    6月の梅雨時に悩まされる病気が黒星病です。
    黒星病の症状は、葉に黒いしみ状の斑点が生じます。斑点がだんだん大きく広がっていくと、やがて病斑部の周りから黄色く変色し落葉します。特にバラで被害が大きく、うどんこ病と並びバラの2大病害といわれます。
    前年に被害にあった枝や落葉した葉の上で、病原菌(カビの仲間の糸状菌)が越冬し、翌春、雨滴のはね返りなどにより伝染します。そのため、気温20~25℃程度の比較的高温で雨が続く梅雨時に多発します。
    落ちた葉はこまめに拾い処分して発生源をなくし、鉢植えの場合はなるべく雨に当たらないようにしましょう。マルチングをして、株元からの水のはね返りを防ぐと効果的です。また、なるべく発生する前に浸透移行する殺菌剤を散布して発生自体を予防するように心がけましょう。バラにはベニカXファインスプレーがオススメです。

  • ■コガネムシ(成虫)
    植物の葉を食害するコガネムシ

    コガネムシは成虫、幼虫ともに植物に大きな被害をもたらす、やっかいな害虫です。7月は特に成虫による被害が多くなります。
    成虫は果樹、落葉広葉樹や豆類の葉を、葉脈だけ残して網目状に食害します。外観が損なわれるのはもちろん、生育にも悪影響をおよぼします。バラの花にも群がって食害するので、要注意です。
    種類によって異なりますが、成虫は5月ごろより現れ、メスの成虫は交尾後、土中に産卵します。幼虫の状態で越冬し、翌年の春先にはさなぎになります。7~8月ごろは産卵前で摂食量が多くなるため、この時期は被害が大きくなります。
    成虫は庭木に潜んでいます。木をゆすると垂直に落下し、死んだふりをして、しばらくすると飛んで逃げます。発見したら、網などで素早く捕まえましょう。果樹などにつく成虫には水で薄めて使う殺虫剤のベニカ水溶剤、バラのコガネムシ成虫にはスプレータイプの殺虫殺菌剤ベニカXネクストスプレーでの防除がおすすめです。

    ■カミキリムシ
    幼虫は幹の中をかじり植物に大きな被害を与える

    カミキリムシは成虫、幼虫ともに植物の大敵です。成虫は樹皮をかじり食害します。幼虫は成虫よりも被害が大きくなるので注意が必要です。幼虫は「テッポウムシ」とも呼ばれ、1~2年間にわたって、枝や幹の中をトンネル状に食害します。樹勢が著しく衰え、枝や樹が枯れることもあります。
    成虫は5~6月ごろに羽化し、主に新梢の樹皮を食害。その後、交尾をし、10日ほどで幹などに傷を付けて産卵を始めます。産卵期間は6~10月、最盛期は6~7月ごろです。庭でカミキリムシの成虫を見かけた場合は、数か所で産卵している可能性があります。地際に産卵することが多く、幼虫の侵入口からはおがくず状の虫糞が出るので、日ごろから観察しましょう。薬剤は水で薄めて使う殺虫剤、ベニカ水溶剤を複数回散布し、カミキリムシの成虫を先に防除します。樹幹に産卵された場合は、虫糞の出ている所が侵入口です。糞を取り除き、エアゾールタイプの殺虫剤園芸用キンチョールEを虫穴の中に噴射して、樹の中の幼虫を退治します。バラのカミキリムシ成虫退治には、スプレータイプの殺虫殺菌剤ベニカXファインスプレーがおすすめ。

  • ■アリ
    夏はアリの活動が活発に

    アリは直接植物にダメージを与えることはないので、植物にとっての害虫ではありませんが、アリはアブラムシと共生関係にあります。アブラムシの排泄する甘い液体をアリが好むため、積極的にアブラムシを天敵から守ります。時には、屋内に侵入したり、庭で行列をつくったり、庭木の幹に巣をつくったりするので、「不快害虫」と呼ばれることもあります。庭の芝生にも巣がつくられやすいので注意が必要です。大多数のアリは巣内で生活しているので、巣ごと退治するのがポイント。巣の中のアリまで退治したい場合は、エサとして持ち帰らせ、食べさせて退治する顆粒タイプの殺虫剤アリアトールを巣の周りや通り道に散布します。庭の芝生には水性タイプで芝生でも安心して使えるアリアトールシャワー巣ごと退治、見つけたアリをすぐ退治したい場合は直接かけるアリアトールエアゾール、建物などへの侵入防止用には地面に帯状に散布するアリアトール粉剤がおすすめです。

    ■カメムシ
    果実などの作物を害する

    カメムシは、別名「クサムシ」や「ヘコキムシ」と呼ばれるように、触れると特有の悪臭を放つ害虫です。種類は多く、大きさ、形態、体色もさまざまですが、園芸作業中によく見かけるのはチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシなどです。春先から活動を開始し、年に1~2回発生します。ストローのような形の口器を植物に挿して吸汁します。ナシ、ブドウ、トマトやピーマンなど果実の被害が目立ちます。熟していない若い果実では、吸汁された部分がでこぼこになったり、変形したり、落果することもあります。熟した果実ではその部分が腐敗し、食べると異臭がします。コアオカスミカメにナスの新芽が加害されると、茎が曲がったり、新葉が奇形になったり、生育も悪くなります。エダマメなどの豆類もよく被害を受け、さやが吸汁されると実の入りが悪くなります。薬剤ではベニカ水溶剤ベニカベジフル乳剤が効果的ですが、一度の散布では退治は難しく、作用性の異なる殺虫剤を代わる代わるに散布すると効果的です。目安として、カメムシの発生に合わせてベニカ水溶剤を散布し、2~3週間後にベニカベジフル乳剤を散布すると効果的です。

  • ■チャドクガ
    毛に毒を持つチャドクガに注意!

    チャドクガは本州以南の各地に生息する毛虫で、チャノキ、ツバキ、サザンカなどツバキ科の葉に発生します。
    4~5月、8~9月頃の年2回発生し、ふ化した幼虫は葉裏に群棲して葉を食害します。庭木では葉が一枚も残らないほど食害されることもあり、生育が悪くなったり、美観が著しく損なわれたりします。
    また、チャドクガは人間にも害を及ぼします。小さな毒針毛(どくしんもう)と呼ばれる毒毛を持っており、直接触れたり、飛んできた毒毛が皮膚につくと赤い発疹が出てかゆくなります。個人差はありますが、完治するまで2週間ほどかかります。庭木の手入れをしていて知らないうちに触れて発症することもあるので注意が必要です。
    防除は発見次第すぐに行います。毒毛に触れないようにするためには、幼虫ごと葉や枝を切り取って取り除いたり、割り箸などで取り除いたりするよりも、薬剤を散布しましょう。薬剤散布で駆除しても葉や枝に毒毛は残ることがあるので、十分注意してください。チャドクガに適用のあるベニカJスプレーはジェットトリガーで、高い所や近寄りたくない害虫を遠くから狙い撃ちできます。

    ■オオタバコガ
    野菜の実や花の蕾を食害するオオタバコガ

    オオタバコガは蛾の仲間で幼虫が植物を食害します。幼虫の発生は8〜9月にピークを迎えますが、高温と乾燥を好み、夏期が高温で雨が少ない年に多く発生する傾向にあります。
    家庭園芸でつくられるトマトやナス、ピーマンなどを好んで食害します。トマト・ピーマンの果実や茎、カーネーションやバラの蕾に穴をあけて潜り込み、中身を食べるので、食用に適さなくなります。また、枝の中が食害されると、食害部分より上が枯れるため、花が咲かない、実がならないといった症状が出て、被害はさらに大きくなります。成虫は1卵ずつ産卵するので、幼虫が集団で発生することはありませんが、一か所に留まらず移動しながら次々に食害するため、発生数が少なくても被害は大きくなります。
    果実の中まで侵入し食害されると薬剤が効かないので、食害された果実は取り除きます。果実に侵入される前の若齢幼虫の退治はもちろん、大型幼虫対策にはオオタバコガにも適用のあるベニカXネクストスプレーが効果的です。

  • ■アオムシ
    ハボタンやストックなども注意

    チョウ目の幼虫のうち、体が長い毛で覆われておらず緑色のものを総称してアオムシと呼びますが、身近でよく知られているのがモンシロチョウの幼虫です。
    アオムシは、キャベツやコマツナなどのアブラナ科の野菜の大敵ですが、これから見ごろを迎えるストックやハボタンなども食害されることがあります。若齢幼虫は、葉裏から食害して葉に小さな穴をあけます。幼虫が大きくなると、葉の裏と表を食害して株全体をボロボロにします。
    対策は早期発見、早期防除が基本です。モンシロチョウが飛びまわっていれば、すでに産卵からふ化し、食害が始まっている可能性があります。発見のポイントとしては、葉に穴があいたり、虫フンが落ちていたりするので、葉の表裏をくまなく観察し、幼虫を箸などで取り除きます。幼虫が大きくなると植物への被害が大きくなるばかりか、薬剤も効きにくくなります。薬剤を散布する場合は、キャベツやコマツナには天然殺虫成分のパイベニカVスプレーがおすすめです。ストックやハボタンに発生したアオムシにはオルトラン水和剤を散布します。10月の若齢幼虫時であれば、被害も少なく簡単に退治できます。

    ■ヨトウムシ
    夜間に葉をバリバリ食べる夜行性「夜盗虫」

    漢字では「夜盗虫」と書きます。読んで字のごとく夜行性で、日中は土中や茂みに隠れて、夜になると活動します。ヨトウガというガもいますが、仲間のハスモンヨトウやシロシタヨトウなども含め、夜間活動して葉を食害する種類を総称してヨトウムシと呼び、食害するのは幼虫です。
    ヨトウムシは雑食性で食欲旺盛、パンジーやビオラ、マーガレットやプリムラ、ガーデンシクラメンなど、庭のさまざまな植物の葉だけでなく、花弁や蕾の柔らかい部分まで食害します。ときには葉脈だけ残して食べつくし、キャベツやハクサイなどの野菜では食用部分がなくなってしまうこともあります。大発生すると夜間に食害する音がガサガサと聞こえてくるほどです。
    対策は早期発見、早期防除が大切です。ヨトウムシは大きくなると、昼間は土中や落ち葉の下に隠れてしまうので発見するのが難しいですが、卵からふ化直後は、若い幼虫が葉裏に群棲しているので、そのタイミングで防除するのがポイントです。
    薬剤は、キャベツやハクサイなどの野菜類には天然成分のSTゼンターリ顆粒水和剤、パンジー、ビオラ、マーガレットやプリムラ、ガーデンシクラメンをはじめとした庭の植物には、幅広い植物に適用のあるオルトラン水和剤がおすすめです。

  • ■ネキリムシ
    名前は「根切り」だけど本当にかじっている場所は?

    パンジーやビオラなど、昨日までは元気だった苗が翌朝、地際でポッキリ折れたように倒れていたら、ネキリムシ(根切虫)の仕業かもしれません。ネキリムシとは、カブラヤガやタマナヤガというヤガ(夜蛾)の幼虫の総称です。幼虫の状態で土の中で越冬し、関東以西の暖かい地方では早春から活動し始め、年3~4回発生します。夜行性なので、昼間は土の中に潜んでいます。
    食害されると、一見根を切られたように見えるので、ネキリムシと呼ばれていますが、実際に食害するのは地際の茎の部分です。夜間に地表へ出てきて食害します。茎がかじられ、あるいは食い切られるので、植物への被害が大きく、倒伏や枯れることもあります。被害を受けた植物の周囲の土中に潜んでいるので、数cm程度掘れば、簡単に発見できます。見つけたらつまんで取り除きます。殺虫剤を使う場合は、直接殺虫剤を散布して退治することは難しいので、誘引殺虫剤のネキリベイトをまいておき、おびき寄せて殺虫剤を食べさせ退治します。苗の購入時など、植物を入手した時点で、すでに鉢土に潜んでいる場合もあるので、症状に気づいたら早めに対処しましょう。

    ■根こぶ病
    アブラナ科の野菜の根に「こぶ」ができて生育が悪くなる病気

    根こぶ病は、キャベツ、ハクサイ、ダイコンなど、アブラナ科の野菜特有の土壌病害です。その名の通り、根にこぶができる病気です。こぶに栄養を取られてしまうため、生育が悪くなり、下葉がしおれたり、下葉の色が薄くなったりします。また、キャベツやハクサイが結球しないといった生育不良を引き起こします。根こぶ病の休眠胞子がある土壌に、アブラナ科の野菜を植えると、発芽した根こぶ病菌が根に感染し、こぶや変形を生じさせます。キャベツの場合、夏どり栽培で6~8月、秋冬どり栽培で9~11月ごろに多発します。18~25℃で発病しやすく、土壌が過湿状態になると、さらに感染が広がりやすくなります。
    発生を抑えるポイントは、アブラナ科以外の作物と輪作すること、土壌の排水性をよくすることです。また、土壌のpH値が酸性に傾いていると発生しやすいので、酸性の土壌では石灰を施用して土壌pH値を6.5以上にすると発生しにくくなります。また、タネまきや苗の植えつけ前に、土壌の殺菌消毒として、粉タイプの殺菌剤石原フロンサイド粉剤を土に混ぜておきます。石原フロンサイド粉剤は、チューリップやユリの球根を植えつける際にも、土壌殺菌に使えます。

  • ■カイガラムシ
    植物の美観を損ね、病気も誘発するやっかいな害虫

    草花、花木、庭木、果樹など多くの植物に寄生する害虫で、400種以上が確認されています。成虫時に脚が退化して葉や枝に固着する種類と、成虫になっても歩き回る種類がいます。
    カイガラムシが付着すると、吸汁されて植物の生育に悪影響をおよぼします。寄生数が多いと新梢や新葉の出方が悪くなったり、枝枯れを起こすこともあります。さらに、カイガラムシの排泄物を栄養源とする「すす病」が繁殖して葉が黒くなります。美観を損ねるだけではなく、植物にとって大切な光合成が妨げられ生育が悪くなります。また、枝などの寄生場所にビロード状の物が付着したように見える「こうやく病」を誘発する原因にもなります。
    カイガラムシは殻をかぶったり、ロウ物質で覆われていたりするため、退治の難しい害虫の1つです。歯ブラシなどでこすり落としても退治できますが、葉や茎を傷つけないように注意しましょう。薬剤を使用する場合は、速効性と浸透移行性の成分の混合剤でカイガラムシの幼・成虫を退治できるカイガラムシエアゾールがおすすめです。

    ■べと病
    タマネギのべと病は植えつけ時(12月)と生育初期(3月)の消毒がポイント

    べと病は、タマネギやキュウリなど幅広い野菜に発生する病気で、イングリッシュローズやハイブリッド・ティー、ミニバラなどの植物にも発生します。はじめは葉に淡黄色をした境界のはっきりしない小さな斑点ができ、症状が進むにつれ、拡大して淡褐色に変わります。キュウリでは葉脈と葉脈の間に囲まれた部分にも症状が現れます。角形で黄褐色のステンドグラス状の病斑が出て、葉裏にはカビが生えます。症状は主に下葉からみられ、徐々に上の葉に広がります。
    病斑は古くなると黄褐色から灰白色となり、近くの病斑同士がつながって、1枚の葉全体に広がることもあります。このような病葉は晴天が続くと乾いてパリパリになり、雨が続いて湿度が高いとベトベトします。夏から秋にかけて、タマネギ畑でべと病が発生すると、雨水などで土中の卵胞子が伝搬され、あっという間に畑中の株が全部枯れてしまうということもあります。
    べと病を予防するためには、密植を避け、排水をよくして過湿にならないように注意します。また、畑では敷きワラやビニールマルチで土壌からの感染を少なくすることで発生を抑えられます。バラ、キク、ヒマワリ、カーネーションは蒸れを防ぎ風通しをよくします。
    薬剤で防除する場合は、タマネギやキュウリなどの野菜にはGFワイドヒッター顆粒水和剤がおすすめです。タマネギでは12月ごろの植えつけ時と3月ごろの生育初期の2回散布が有効です。バラ、キク、カーネーションにはサンケイエムダイファー水和剤がおすすめです。べと病は主に葉の裏表にある気孔から侵入するので、どちらの薬剤散布も葉の裏表にまんべんなく行うことが大切です。

  • ■展着剤って何?

    マサキやアベリアの生け垣や庭など、広範囲の薬剤散布には、水で薄めて使う殺虫剤や殺菌剤が経済的です。
    水で薄めて使う殺虫剤や殺菌剤には、必ず展着剤を加えて使いましょう。
    展着剤には、次のような働きがあります。

    (1) 葉に薬剤を付着させる
    たとえば、ツバキのようにツルツルした葉に水をかけると、水ははじかれ、そのまま葉先から流れ落ちます。それは薬剤でも同じです。薬剤散布のときは散布液に展着剤を加えておくと、葉の表面に薬剤を付着させやすくなります。

    (2) 水と薬剤を混ざりやすくする
    水和剤は水に溶けないため、よくかき混ぜたつもりでも薬剤が水の中で均一になっていない場合があります。さらに、希釈液をしばらく放置しておくと粒子が沈殿してしまいます。展着剤を加えることで薬剤の粒子が水の中で均一に分散し、また沈殿も起こりにくくなります。
    展着剤の使用量は、例えば「ダイン」の場合は、散布液1ℓ当り0.1~0.3mℓで、5~6滴程度です。

    ■水で薄める薬剤の希釈液の作り方

    薬剤にはスプレー剤やエアゾール剤など、そのまま使用できる薬剤もありますが、ベニカ水溶剤などの水溶剤、乳剤、水和剤といった薬剤は水で薄めて希釈液を作る必要があります。
    調剤容器等に汚れやごみがついていると、散布器具の詰まりや故障につながるため、清潔なものを使用してください。希釈液の正しい薄め方の手順は、以下の通りです。

    (1) 希釈する水を用意します。水で薄めた散布液は取り置き保存ができないので、散布する分だけ量って用意し、使いきるようにします。
    (2) 薬剤を混ぜる前に、まずは展着剤を水に入れよく混ぜておきます。
    (3) 次に薬剤を混ぜますが、それぞれの薬剤によって希釈する倍率が異なるため、商品ラベルに記載されている適正な倍率を確かめてから、適量を水に入れてかくはん棒(割り箸でも可)でよく混ぜます。たとえば、希釈倍率が1000倍の場合は、水1ℓに対し1mℓが適量です。
    (4) よく混ぜた希釈液を噴霧器やスプレーボトルなどに移したら完成です。
    もし、殺虫剤と殺菌剤など2種類以上の薬剤を混ぜて使いたい場合は、「液剤」「乳剤」「水溶剤」などの水に混ざりやすい薬剤を先に加え、「水和剤」「フロアブル剤」など水に混ざりにくい薬剤を後から加えてください。
    剤型の区分は、スミチオン乳剤、ベンレート水和剤など商品名や農薬登録番号付近に剤型表記が記載されています(例:STダコニール1000〈TPN水和剤〉)。作った散布液は植物全体に葉裏まで含めてまんべんなく散布ムラの無いようしっかりと散布してください。

    水で希釈して使う原液タイプの薬剤は種類も多く、庭や生け垣など広範囲の散布におすすめです。

    詳しくは総合ガイドブックをご覧ください

  • ■ハダニ
    暖房の効いた室内では観葉植物でハダニが増殖

    ハダニは昆虫ではなく、クモに近い仲間で、よく見かけるカンザワハダニやナミハダニなどいずれも成虫で体長が0.5mm程と非常に小さく、おもに植物の葉裏に寄生して吸汁します。数が少ないうちは見つけにくいですが、数が多くなってくると吸われた部分の葉緑素が抜けて、葉の表面に針先でつついたような白い小斑点が生じます。この時点でようやく被害に気がつくことが多いです。
    被害が進行するにつれて白くカスリ状になって葉色は悪くなり、草花や野菜では落葉して枯れることもあります。庭木などでは枯れることはありませんが生育が悪くなり、やがてクモの巣状の糸でおおわれてしまいます。
    高温乾燥を好むハダニは、屋外では梅雨明けから9月ごろにかけての夏場に繁殖が旺盛で、植物の被害も増えます。室内で観葉植物を育てている場合は、暖房が効いて暖かく乾燥している冬場にも増殖します。
    水に弱いので、ときどき霧吹きで葉水をすると寄生数を減らすことができますが、室内や雨の当たらない軒下などの植物は被害の進行が速く、特に注意が必要です。薬剤を使用して退治する場合は、ハダニの専門薬「バロックフロアブル」がおすすめです。応急処置的に使用する場合は「ベニカXファインスプレー」もおすすめです。

    ■灰色かび病
    低温で湿度が高いと発生しやすい灰色かび病

    灰色かび病は文字通り、灰色のかびでおおわれる病気です。花弁に水滴がにじんだような跡がつき、白い花では赤い斑点、色のついた花では白い斑点が多数生じます。病気が進行すると花が褐色に変色して腐り出し、やがて灰色のかびにおおわれます。また、灰色かび病は寄生範囲が広く、ほとんどの植物で発生します。植物が生きていても枯れていても増殖することのできる、とてもやっかいな病気です。
    低温多湿の状態で発生しやすくなります。屋外では、春先から梅雨、秋口から冬の初めごろの、気温がやや低く雨が多く湿度の高い、日照が不足しがちな時期に多く発生します。室内の場合は、冬にあまり日の当たらない部屋や玄関などで育てていると低温多湿になりやすく、シクラメンやプリムラなど冬に咲く植物で多く発生します。
    発生を防ぐには、水のやり過ぎに注意し、できるだけ風通しを良くします。病原菌は害虫の食害痕やしおれた花弁のほか、チッ素過多により軟弱に育った植物組織などから侵入します。咲き終わった花をこまめに摘み取り、肥培管理を適切にすることでも予防できます。薬剤を使用する場合は「ベニカXファインスプレー」がおすすめです。

  • ■コナガ
    アブラナ科の野菜が狙われる!葉裏を削るようにかじるコナガ

    キャベツなどのアブラナ科野菜の表皮が透けたように見えたら、それはコナガという蛾の幼虫の仕業かもしれません。カーネーションやストックなど草花も被害に遭うことがあります。
    コナガの幼虫は体長1㎝未満のイモムシで、色は少し透き通ったような緑色をしています。アブラナ科野菜の葉裏に潜んでおり、葉裏から円形または不規則な形に葉肉だけを食害し、葉表の表皮を残すので、葉が透けて見えます。多発すると、葉全体が白っぽくなり、株の生育が衰えます。キャベツで発生が多くなると結球内部にも食入してきて被害が大きくなります。発生は春と秋に増えますが、気温が上がり、暖かいと3月からでも発生します。
    防除は早期発見、早期退治が基本です。葉の裏表をよく観察して、幼虫を箸で取り除くなどします。畑であれば、ウネに寒冷紗をかけて産卵を防ぐのが有効です。薬剤で退治する場合は、コナガは葉裏にいて直接薬剤がかかりにくいので、根から吸収して植物全体に薬効が行きわたる(浸透移行性)タイプの殺虫剤「オルトラン粒剤」がおすすめです。

    ■菌核病
    春先の比較的低温で雨が続くようなときに多発する菌核病

    菌核病はキャベツで発生しやすい病気の1つで、主に茎に発生し、フリージアやストックなど草花にも症状が見られます。茎の枝分かれしている部分から発生することが多く、水浸状の病斑が拡大して茎を取り巻くようになると、病斑部から上の茎葉はしおれて枯れてしまいます。さらに症状が進むと、病斑部は褐色から黒色に変色し、やがて白い綿状のカビに覆われ、最後は黒いネズミの糞状の菌核が形成されます。キュウリやナスでは果実にも発生します。またイチゴやミカンの果実では、がくの付近に発生することが多く、茎の場合と同様の症状になります。
    3~5月と9~11月、気温が20度を下回る季節や雨が続くような比較的低温で多湿のときに多く発生します。病原菌は、地面に落ちた菌核で越年します。たとえばキャベツの菌核病の場合は、土壌中での寿命は2~3年と言われます。菌核は土の中で長期間生きるので、発生した場所では連作を行わないようにします。また、天地返しをして土中深くに病原菌を埋めるのも有効です。
    薬剤を使用する場合は、キャベツの場合、土に混ぜ込むだけで病気を予防する「フロンサイド粉剤」や直接キャベツの葉に散布する「ベニカXネクストスプレー」、ストックの菌核病には「家庭園芸用トップジンMゾル」がおすすめです。

  • ■コガネムシ幼虫
    バラ、庭木、草花、野菜などの根をかじるコガネムシ幼虫

    コガネムシは成虫、幼虫ともに植物をかじる害虫です。成虫はおもに果樹などの落葉広葉樹の葉を葉脈だけ残して網目状に食害したり、バラの花びらを食べつくしたりします。一方で、この時期に発生する幼虫は土の中にいて、植物の根を食害します。根を食害されると養分の吸収ができなくなって生育が悪くなり、小さな苗はすぐに枯死してしまいます。大発生すると、苗だけでなく樹木でも枯れてしまうことがあります。土の中に潜んでいて発見することが難しく、植物が大きなダメージを受けてからようやく被害にあったことに気付くので非常にやっかいです。
    幼虫は2~3cm程度で、頭部が黒や茶系で体色は乳白色、U字形の状態で土中に生息します。暖かい時期は比較的地表面近くで活動していますが、寒くなるにつれ地中深くもぐるようになります。畑を耕したり、鉢土を取り除いたりした時などに発見しやすく、幼虫を見つけた場合はすぐに取り除きます。あとで退治しようとして土の上に集めておくと、あっという間に逃げて土の中に隠れてしまいます。
    防除薬剤としては、バラやベゴニアには「オルトランDX粒剤」を株元の周りにまくのがおすすめです。野菜苗は植えつけ前や植えつけ時に「サンケイダイアジノン粒剤3」を土に混ぜておきます。被害にあってからでは植物がダメージを受けるため、予防的にまいておくことがポイントです。

    ■ごま色斑点病
    カナメモチの葉に斑点。その後、ぱらぱらと落葉していく

    ごま色斑点病は、生垣などで使われるカナメモチの葉によく発生する病気です。はじめに葉に小さな斑点が多数生じ、やがて病斑の周辺がぼやけた紫から赤色になります。かなり目立つ病斑なので発病すればすぐにわかります。そのまま放っておくと症状が進行し、激しく落葉して葉が無くなることもあります。また、雨水などにより伝染するので梅雨の時期など、雨が多くなると被害も広がりやすくなります。
    一度多発すると、毎年繰り返し発生するため、早めに発病葉を見つけて処分することが大切です。落ち葉は、株元に放置すると翌年の発生源になるので取り除きます。病原菌は冬期には若枝などで越冬するので、休眠期に病枝を剪定除去することも重要です。薬剤散布は「GFベンレート水和剤」がおすすめです。

  • ■アブラムシ
    ウイルス病、すす病、アリが寄ってくるのも全部アブラムシのせい?!

    アブラムシはセミの仲間で、花壇のパンジーやペチュニア、畑ではソラマメや菜の花、キュウリなど、果樹ではウメやミカン、花木ではバラなど、様々な植物の汁を吸う害虫です。繁殖力がおう盛で、「単為生殖」するため、メスが1匹いればどんどん増えます。しかも「卵胎生」といって、卵はおなかの中でふ化させて、幼虫を産みます。増えすぎると今度は翅の生えた幼虫が生まれ、新しいエサを求めて飛んで移動します。
    二次被害も引き起こします。吸汁の際にウイルス病を媒介したり、排泄物が葉に付着し、そこにカビが生えて真っ黒なすすに覆われたようになる「すす病」を誘発したり、また高濃度の糖分が含まれている排泄物に(なめると甘いです。別名「甘露」とも呼ばれます)、アリがなめに寄ってきたりします。
    アブラムシは単に植物の汁を吸う害虫だけでなく、このような二次被害も引き起こすのです。
    アブラムシは黄色が好きです。実際、アブラムシがつきやすい植物には黄色い花が咲くものが多く、この性質を利用して、黄色い粘着テープなどを畑の隅につけておくと、テープにアブラムシが付着するので、発生をいち早く察知することができます。防除には、土にまくだけでアブラムシの予防効果が約1カ月続く「ベニカXガード粒剤」がおすすめです。

    ■うどんこ病
    うどんこ病は1つじゃない?!

    うどんの粉をまぶしたように葉が白いカビに覆われている様子から、「うどんこ病」と呼ばれる植物の病気です。植物の病名は見た目で名づけられているものが多いですが、実は、うどんこ病は一種類ではなく、多くの種類があります。植物によって菌の種類が異なり、たとえば、バラの花首が真っ白になるうどんこ病はバラにしか発生しません。一方、キュウリの葉に広がるうどんこ病はカボチャにも発生しますが同じウリ科のスイカには伝染しません。
    うどんこ病の原因菌はカビ(糸状菌)なので、ある程度の温度と、菌糸を伸ばして繁殖するための水分が必要ですが、増えるときには風で胞子を飛ばすので、比較的乾燥した時期に発生しやすくなります。このため、日中はカラっと晴れて暖かく、夜は気温が下がり夜露で葉が濡れるような初夏や秋口がうどんこ病の発病適期です。防除には「ベニカXネクストスプレー」がおすすめです。

  • ■ナメクジ
    梅雨といえばナメクジ。その対処法は?

    園芸で梅雨といえばナメクジの被害が増える時期です。ナメクジは殻を持たない陸生の貝の仲間で、夜行性でジメジメしたところを好むので、昼間は植木鉢やプランターの下でじっとしており、雨降りの日や夜にはい出て、葉っぱや花びらをモリモリ食べます。ナメクジのはったあとはテカテカとした跡が残るので、犯人は一目瞭然です。
    「ナメクジ退治には塩をまくとよい」といわれることがありますが、植物に塩がかかるとしおれてしまうので、一般的にナメクジ退治には使わない方が無難です。
    ナメクジは雑食性でさまざまな植物をかじりますが、比較的やわらかい植物を好みます。葉や花弁がやわらかい草花、キャベツ、レタス、ハクサイ、イチゴの果実などが狙われやすいです。これらの植物をナメクジ被害から守るには、おびき寄せ、食べさせて退治する誘引殺虫剤の「ナメナイト」がおすすめです。

    ■追肥
    夏野菜の追肥の季節です。

    梅雨は気温が上昇し、雨量も多くなり、春に植えつけたトマト、キュウリ、ナスなどの夏野菜がグングン育ち始める時期です。植物が大きくなるに従って「栄養=肥料」もたくさん必要になってきます。肥料やりの種類には植えつけ時、初期の生育を促すための「元肥」と、植物がドンドン大きくなって元肥だけでは足りない肥料分を補うための「追肥」があります。花芽がちらほらとつき始め、一番花が開花したころを目安にシーズン最初の「追肥」をするとよいでしょう。
    一般に肥料を形状で大きく分けると、固形の粒状肥料と液状の液体肥料があります。プランターなどには、元肥には粒状肥料を土に混ぜ込んで使い、追肥には液体肥料を水に溶かしてジョウロでまく使い方もありますが、面積の広い畑や花壇などで液体肥料をジョウロで追肥するのは大変です。そんなときは、元肥にも追肥にも使える「マイガーデン粒状肥料」がおすすめです。ばらまくだけですぐ効いて効果も約1年間と長く続きます。

  • ■タバコガ
    果実に穴をあけるイモムシ

    梅雨明けと同時に、本格的な夏到来! 家庭菜園では夏野菜の収穫が始まります。春に定植したトマト、ミニトマト、ナス、ピーマン、シシトウなど、夏野菜の果実が育ち、そろそろ収穫しようとしたら果実に穴があいていたり、中にイモムシがいたり。そんな悲しい経験をした方も多いのでは?
    果菜類において、果実の中に潜り込んで食害するイモムシはタバコガの仲間です。特に被害が大きいのはオオタバコガと呼ばれる種類で、夏野菜以外にもイチゴ、バラ、カーネーションなどさまざまな植物の果実や蕾、ときには茎の中までも食害して穴をあけます。気がついたときには果実の中に入り込み、野菜や花を台無しにしてしまうので厄介な害虫です。そうなる前に、発生前の予防が大切。そこでおすすめは「STゼンターリ顆粒水和剤」。イモムシ専用の殺虫剤で、天然成分を使用し、環境への影響も少なく、有機JAS規格(オーガニック栽培)で使用可能です。自然界にいる天然微生物(B.t.菌)がつくる有効成分がアオムシ、ヨトウムシ、ハマキムシなど、チョウ目害虫に効果を表します。

    ■乾燥対策
    乾きやすい培養土の乾燥対策

    梅雨が明けると一転、暑い日が続く夏がやってきます。人が暑さで「夏バテ」するように、植物もこの時期「夏バテ」することがあります。植物体の90%は水分なので、高温乾燥になりやすいこの時期は、水不足でしおれてしまうことがあります。もちろん、すぐに水をあげれば回復しますが、しおれ過ぎてしまい、回復できるギリギリの状態を超えてしまうと、回復できなくなってしまいます。
    また鉢植えでは極端な乾燥と湿潤を繰り返すと土が固くなり、ひび割れができ、水の通り道、いわゆる「水みち」ができてしまいます。しっかりと水やりをしたつもりでも、「水みち」から水が抜けて、鉢土に十分行き渡らなくなることもあります。
    水みち対策にはモイスト成分の働きで使うたびに水の浸透性を改善し、用土の保水性を高める機能性をプラスした液体肥料「マイガーデン液体肥料」がおすすめです。

  • ■カメムシ
    草花や果実、野菜を加害する

    この時期、窓を開けていると、よく、カメムシが家の中に飛び込んできます。家屋への浸入は網戸などで防げますが、さまざまな植物を吸汁するカメムシは薬剤での退治が有効です。この時期よく目にするのはエダマメにつく緑色の「アオクサカメムシ」、ピーマンにつく幼虫は白っぽく、成虫になると茶色くなる「ホオズキカメムシ」、ウメやミカンにつく茶色い「クサギカメムシ」などです。いずれも野菜や果樹の実の汁を吸って生育に悪影響を与えるだけでなく、刺激するとカメムシ特有の臭いニオイを出すので、見かけたら早めに退治するのが基本です。
    薬剤を選ぶときのポイントは対象作物の記載があること。きちんと確認して正しく散布しましょう。エダマメ、ピーマン、ウメ、ミカン、ナス、キュウリ、カンキツにつくカメムシ退治には「ベニカ水溶剤」がおすすめです。

    ■土壌酸度を測っていますか?
    秋植え野菜や草花の植えつけ前には土壌の健康チェックを!

    水やりも肥料もきちんと管理したのに、「なぜかうまく育たない」と思った方も多いのではないでしょうか。
    それは土壌の酸度が原因かもしれません。一般的に栽培に適した土壌酸度は弱酸性~中性といわれていますが、植物の種類によって、その適正値には違いがあり、土壌の酸性とアルカリ性のバランスがくずれると、病気が発生しやすくなります。
    たとえば、8月下旬~9月は「秋ジャガイモ」の植えつけシーズンです。ジャガイモを収穫したら、表面にでこぼこの斑点ができていることがあります。そんなときは「そうか病」の疑いがあります。
    「そうか病」は放線菌による土壌病害の1種で、ニンジンやダイコン、ゴボウなどの根菜類にも病状が現れます。発病によって収量が減ることはありませんが、重症化すると、でん粉含量が健全なイモに比べて著しく低下し、でん粉の品質に悪影響をおよぼして食味が悪くなります。ジャガイモの発病を予防するには「石原フロンサイド粉剤」を植えつけ前に土壌混和します。
    この「そうか病」はジャガイモの連作、土壌の乾燥などのほか、石灰をまきすぎて土壌酸度がアルカリ性に傾くことでも発生しやすくなります。
    また、アブラナ科の植物に発生する根こぶ病、ネギの白絹病などは、酸性土壌で発生しやすくなるので、石灰をしっかりまいて酸度を調整する必要があります。そんな気になる土壌酸度を手軽に測定できる試薬が「アースチェック液」です。作物が元気に育たないと思ったら、「アースチェック液」で土壌の健康チェックをして、植物の好む酸度に合った土で育ててみましょう。

※このページは、住友化学園芸株式会社が(社)日本植物防疫協会のJPP-NETに集約された都道府県の情報や、お客様相談室に寄せられた情報をベースに、向こう1ヵ月間の家庭園芸で発生が予想される病害虫の防除方法についてご紹介しておりますが、天候状況や地域などにより異なる場合があります。予めご了承ください。

今月のおすすめアイテム

家庭園芸初! 粒タイプの殺虫殺菌剤「ベニカXガード粒剤」!
土にまくだけで病気の予防と害虫退治ができます。

※農林水産省に登録された家庭園芸用農薬として(2019年9月現在)

ベニカJスプレー

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直噴散布でケムシ、イラガなど高い所や近寄りたくない害虫を遠くからねらい撃ちできます。ケムシには速効性と1週間の持続性(チャドクガ、アメリカシロヒトリ・若齢幼虫)があり、散布後に発生した害虫も退治。浸透移行性により葉の中や散布液がかかりにくい場所に生息している害虫にも効果的です。

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石原フロンサイド粉剤

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広い範囲の病害にすぐれた予防効果があります。土に混ぜるほか、株元(ネギ、ニラ、ラッカセイ)に散布するだけで、土の殺菌・消毒ができる土壌殺菌剤です。アブラナ科野菜の根にコブができる根こぶ病をはじめ、キャベツの苗立枯病や菌核病、ねぎの白絹病、ジャガイモのそうか病など広範囲の病害に優れた予防効果があります。効果が持続し、長期間にわたって根こぶ病の被害を抑えます。

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